現代医学は、治療は対処療法である物理療法によります。物理療法とは、投薬、手術、放射線です。この三つの治療方法が主で、場合によってはカウンセリングが行われることがありますが、我が国では稀です。
対処療法は、疾病(病気)の根本的治療ではありません。原因がはっきりしないままに疾病による体の異変を処理しているだけだからです。
そこで別の視点、すなわち東洋医学、代替医療、補完医療等の立場から治療を考えると別の治療も考えられます。もともと東洋医学の立場は、病気は、気を病むことであり、体全体が邪気等に犯されて病気になると考えます。そのために、病気に対する治療ではなく患者の体全体を治すことを考えます。根本治療とも言えます。
しかし、東洋医学の欠点は、科学的根拠(エビデンス)のない治療方法を行うことが多々あるのです。
これらの、現代医学と東洋医学等の良いところを統合した医療が統合医療なのです。しかし、統合医療は現代西洋医学と津様医学を併用することではなく、一人の患者に対して体全体を診て、かつ疾病そのものの治療を体系的に捉えて診断し治療することが必要なのです。
厚生労働省や医師会においても統合医療を見直す時代がきており、厚生労働省は、「統合医療」に係る情報発信等推進事業を行っています。
いずれにしてもエビデンスに基づく統合医療が必要なのではないでしょうか。